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クロツバメの浮き雲ライフ

保護猫のこと、時々趣味を綴ります。

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【おさらい】「野良猫」「地域猫」「保護猫」という言葉の意味と違い

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 突然ですが、皆さんの周りで『猫』を見かけることはないでしょうか。一口に『猫』といっても飼い主によって飼育されている猫や屋外で生活している猫など様々なシチュエーションで呼び方が変わったりします。

 

 そんな中、最近では「地域猫」「保護猫」という言葉が浸透してきたように思う今日この頃ですが、その実「呼び方によって何が違うの?」という方も多くおられるのではないでしょうか。

 

 ここではおさらいの意味も込めて、「野良猫」「地域猫」「保護猫」という言葉の意味と違いをご紹介したいと思います。もしも、この記事が読んでくれたどなたかの、猫に対する思いやりを少しでも喚起することができたとしたら、こんなにうれしいことはありません。

 

もくじ

 

「野良猫」という言葉の持つ意味

 「野良猫」が表す言葉の意味はというと、「人間の生活圏で生活するイエネコのうち、人間に直接的に飼育されていない猫の総称。」というものです。人間の生活圏というところがポイントであり、山野へ移り人間の生活圏の外で生活している猫のことを野猫(のねこ)というんだそうです。

 

 かみ砕いた表現をすると「街に住み、不特定の方法で食料を得ている」猫のことを「野良猫」ということができそうですね。

 

「地域猫」という言葉の持つ意味

 

「野良猫」に近い言葉として「地域猫」という呼び方もあります。これは「特定の飼い主がいないものの、地域住民の認知と合意の上で共同で管理されている猫」のことを指します。

 

 共同で管理されているという部分の意味を掘り下げると、1.「地域猫ボランティア、もしくは餌やりボランティア」によって、2.「TNRの実施や餌やりなどの」管理をされているというものです。

 

 怪我をしてしまった場合の対処などもこの「管理」に含まれていて、どこまでを管理するのかは議論の分かれるところだとは思いますが、「屋外で生活し、ボランティアによって管理されている猫」のことを総称して「地域猫」と呼びます。

 

 管理されていない「野良猫」はその高い繁殖能力によりそれこそ「ネズミ算」的に数が増えてしまい、近隣住民との騒音や糞尿被害などのトラブルの原因となってしまいます。

 

 そこでボランティアにより「TNR」を施され、1代限りの命を全うすることを趣旨とした「地域猫活動」が重要視されるようになってきています。幼くしてなくなってしまう猫や保健所に捕獲され「処分」されてしまうかわいそうな命を増やさないためには、個人単位ではなく地域単位での活動や、認知を拡大していく必要があると言えるでしょう。

 

「保護猫」という言葉の持つ意味

 

 飼い主が手放したり、保健所や動物愛護センターなどから保護団体に引き取られた猫を総称して「保護猫」と呼びます。

 

 「保護団体」や「保護猫カフェ」が開催する「里親譲渡会」では、「終生飼育」や「完全室内飼育」、「TNRの実施」などの各団体の提示する条件を遵守することで希望者への譲渡をしています。

 

 一部の先進国では生体販売を行う店舗がなく、このような「譲渡会」が動物を迎える唯一の方法となっている国も多いようです。

 

※国内において生体販売を疑問視する声も多いというのが実情ですが、保護猫活動をうたって自家繁殖した子猫を譲渡する「ブリーダー」が紛れていることもあり、啓発や認知活動の重要性を物語っています。

 

 

おわりに

 

 元来、猫はネズミなどの害獣から食料を守るという役割を持って人々に飼育されてきた「愛護動物」です。しかし残念なことに、産まれてしまった子猫を飼いきれず遺棄してしまったり、引っ越しなどの自己都合で屋外での生活を余儀なくされた猫たちはやがて自然繁殖し、人間による管理から外れた「野良猫」となります。そして増えすぎてしまった「野良猫」は「うるさい」「くさい」といった理由で保健所により捕獲され処分の対象となっているのです。

 

 

 今後、人間と猫との関係がどう変化していくのかは、豊かさとともにその質を変えていく人間の民度を顕著に表す、バロメーターとしての役割を持っている気がしてならないのです。

 

 

 

※この記事は生体販売を糾弾したり、不買運動を助長するためのものではありません。言葉の意味を知ることで見えてくる「猫の来歴」を知り、考えるきっかけとなること、「猫の幸せ」を願って書かれているという事をお断りいたします。

 

※この記事は2019年に書かれたものです。時間の経過や時代の変遷とともに言葉の持つ意味、ニュアンスは変化していくものだということを前提としてお断りしておきます。