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クロツバメの浮き雲ライフ

保護猫のこと、時々趣味を綴ります。

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猫を保護したいと思ったら

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突然ですがあなたの身の回りに保護する必要のある、野良猫もしくは地域猫はいないでしょうか。今回はそういった猫がいるという方に向けての記事です。

 

このブログでは野良猫のことや地域猫のことを記事にしています。カテゴリー『猫のこと』『猫の保護活動』『猫に関する知恵袋』にそれぞれ記事が入っていますので、猫のことをもっと知りたいという方は一度のぞいてみてください。

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もくじ

 

野良猫と地域猫って?

屋外に暮らす猫には『野良猫』と『地域猫』の2種類がいます。『地域猫』という呼び方になじみのない方もいると思うので、簡単にご説明します。

 

野良猫とは:屋外に暮らし、特定の飼い主を持たない猫のことです

 

何らかの事情で捨てられてしまったり、飼い猫が脱走してしまったりという理由で野良猫になります。屋外の過酷な環境により寿命はおおむね2~3年で10年生きたら奇跡といわれるほど飼い猫に比べ短命です。猫は繁殖能力が高く2匹の雄雌が2年後には2000匹にまで増えるという計算式もあるほど。死因で1番多いのは「交通事故」次いで「保健所による殺処分」となります。

 

 

地域猫とは:地域猫ボランティアにより管理され、屋外に暮らす猫のことです。

 

地域猫は元『野良猫』です。捕獲され不妊・去勢手術を受けていて、施術済みの目印として耳の先をカットされます。しるしの有無を見て地域猫なのかを判断することができます。そしてそのカットされた耳が「もうこれ以上増えない」ことの証明になり、保健所の捕獲対象から外れます。

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「むりやり手術を受けさせるなんてかわいそう」と思う方もいるかもしれません。しかし不妊・去勢手術を受けることで危険を伴う出産と子育てから解放され、発情もしなくなるため縄張り争いなどによる消耗がなくなり、野良猫に比べ長生きできる猫が多いのです。

 

日々のえさもボランティアによって与えられ、屋外で『1代限りの命を全うする』ことができるようになるのです。

 

野良猫と地域猫の言葉の意味が分かったところで、保護が必要かどうかについてご説明します。

 

保護しなければいけないの?

特定の飼い主がいないからといってどんな猫でも保護していいという訳ではありません。保護が必要なケースはいくつかありますので、項目ごとに簡単に説明していきます。

 

耳先がカットされておらず、野良猫であることがはっきりしている

なかには飼い猫を屋外に自由に出入りさせている飼い主もいるため、耳のカットだけを基準に判断するのは少し待ってください。首輪をしているか、毛並みや目つきなどをよく観察して野良猫であることがはっきりしたら保護の準備を始めましょう。

 

・野良猫だからといって、すぐに捕獲すべきとは限らない!

・誰かの飼い猫ではないか注意深く観察しよう!

 

耳先にしるしがあっても普段見かけない猫は要観察

猫の行動範囲は半径およそ1kmともいわれています。普段見かけない猫がいた場合は様子を観察してあげてください。その場所に対して土地勘がなくおどおどしているようなら、行動範囲を超えて見知らぬ土地に来てしまった『迷い猫』の可能性があり、また『脱走』や『遺棄』の可能性もゼロではありません。この場合、地域猫ボランティアに認知されていない可能性が高く、やせ細って健康を害しているようなら保護も検討しなくてはなりません。それと同時に『迷い猫情報サイト』にその猫が登録されていないかのチェックもするようにしましょう。

 

・耳カットがされていても迷い猫、脱走、遺棄の場合は注意深く観察しよう!

・数日たってもご飯をもらえていない様子なら保護も検討

・迷い猫情報サイトの確認も忘れずに!

 

怪我をしている

猫自身による治癒が見込めないほどの大きなけがをしている場合は野良猫、地域猫を問わず保護の対象となります。ただし動物病院などに連れて行き処置をしたとしてもそのあと療養が必要になる場合もあるので、猫をかくまえるスペースがない方は保護団体を探して捕獲を依頼するといいでしょう。その猫が地域猫だった場合はお世話している地域猫ボランティアさんへの周知も忘れてはいけません。

 

・治療のあと療養が必要になるケースも

・人に慣れておらず治療を受け付けるかどうかも観察が必要 

・地域猫ならお世話しているボランティアさんにも知らせよう!

・野良猫だった場合、近隣で餌やりをしている人(いる場合は)知らせよう!

 

産まれたばかりの子猫

産まれたばかりの子猫は保護の対象になります。母猫がどこにも見当たらないなら即時保護すべきですが、近くに母猫がいるようなら一緒に保護しなくてはならないため早急な行動は禁物です。

 

理由は母猫に対して不妊手術をしなくてはならないことと、子猫たちの免疫力のため母乳を与えなくてはならないためです。この『初乳』をもらえたかどうかで子猫の健康は大きく左右されることになるからです。

 

さらに保護する際に気をつけなくてはいけないのは『取り残された子猫がいないか確認すること』です。

 

母猫は1匹ずつ子猫をくわえて移動をします。子猫を発見した場所にいるのがすべての猫ではない可能性があるため、どこに移動するのかを追跡して捕獲もれのないようにしなくてはいけません。

 

・子猫を見つけた場合は母猫も一緒に保護する必要がある

・注意深く観察して全頭をもれなく保護しよう!

 

見つけた猫が保護の対象かどうかが分かったところで、捕獲の方法について見ていきましょう。 

 

 

 

捕獲の方法を決める

発見した猫が保護の対象であることが分かったら、慌てず速やかに準備をすすめましょう。

 

・捕獲方法を決める

捕獲は主に『捕獲器』を使う方法と、人に慣れていて警戒心が薄い猫の場合などは直接手で捕まえる方法とに分けられます。

 

 

用意する物

・捕獲器orキャリーケース

・厚手のゴム軍手(怪我防止のため)

・新聞紙

・トイレシート

・キャットフード

・張り紙(近隣住民への周知用、手書きでも可)

 

※『捕獲器』はお住まいの市区町村の環境政策課や近隣の保護団体に掛け合ってみるとレンタルしてくれるでしょう。

※張り紙には普段餌やりをしているボランティアさんや近隣住民への周知のため必要です。

※張り紙例

餌やりボランティアさん、近隣住民の方へ

 

○○柄の猫を保護を目的として捕獲中です。

直接の餌やりや置き餌をしないようご理解ご協力をお願いします。

 

○月○日から○月○日にかけて捕獲器を設置させていただきますのでご了承ください。

 

ご要望などがございましたらご連絡ください。

○○ ○○(090ー○○○○ー○○○○)

 

 

捕獲の手順【捕獲器を使用する場合】

・用意した張り紙などを使いボランティアさん、近隣住民の方に周知します

空腹でないと捕獲器のフードを食べに入らないので餌やりをストップしてもらう必要があるからです。

 

周知が済んだら決まった時間にご飯を与え、習慣化するのも一つの方法です。

 

・捕獲器を設置する

必要であれば近隣住民の方に許可を取り、捕獲器を設置します。誤って他の猫が入ってしまわないように設置場所には気をつけましょう。捕獲器が設置できたらあとは様子をこまめに観察しましょう。

 

・捕獲に成功したら

捕獲器は猫が足下にあるステップを踏むと、勢いよく扉が閉まる構造になっています。閉じ込められた猫は興奮状態になっている可能性がありますので、新聞紙を用意して上半分におおいをかけることで視界を塞ぎ、落ち着くのを待ちます。落ち着いたら捕獲器ごと動物病院に連れて行き検査を受けさせるのですが、捕獲された恐怖で失禁してしまう猫も多いため、捕獲器の下半分にはトイレシートを貼ってあげるとよいでしょう。

 

捕獲後のすべての作業を行う時には引っかかれたりかみつかれたりして怪我をしないようにゴム軍手を装着するのを忘れずに!

 

 

捕獲の手順【捕獲器を使用しない場合】

・用意した張り紙などを使いボランティアさん、近隣住民の方に周知します

『ご飯をくれる人』と認知して警戒心を解いてもらわなければ手で捕獲することはできません。ボランティアさんや近隣住民の方の理解が必須です。

 

毎日餌を与え警戒心を解く

焦りは禁物です。触れられそうに感じても屋外に暮らす猫は警戒心が強く少しずつ慣れてもらうことを意識するようにするとよいでしょう。

 

捕獲を決行!

警戒心が薄れ、触れてもいやがらない程度になったらキャリーケースを持参し捕獲します。もし抱き上げることができるようならそのまま慎重にキャリーケースに入れてあげましょう。自身がない場合は先に【洗濯ネット】などで包んであげるとおとなしくなる猫は多いので逃げられるリスクを減らすことができます。

 

捕まったことに驚いて失禁してしまう猫も少なくないのでキャリーケースには事前にトイレシートを敷いておくことをおすすめします。

 

さらにキャリーの中で暴れてしまうようなら新聞紙で覆いを掛け、目隠しをしてあげると落ち着く場合もあるでしょう。

 

 

動物病院に連れて行く

保護に成功したらその足でもかまいませんので、動物病院に連れて行き検査を受けさせます。猫エイズや猫白血病の検査、ノミやダニなど体内外の寄生虫駆除などをしてくれます。

 

猫の大まかな年齢や性別(分かっていなければ)なども教えてくれるので今後の飼育の参考になる情報を聞いておくことも忘れてはなりません。『不妊・去勢手術』がまだ済んでいない場合は日取りの相談をしてみるといいと思います。

 

 

さいごに

ここまで猫の捕獲の方法をご説明しましたが、あくまでも【保護】の観点から書かせていただきました。悪意を持った捕獲であれば厳罰化された動物愛護法により厳しく罰せられることをご承知置きください。

 

参考HPはこちら 

環境省_動物愛護管理法 [動物の愛護と適切な管理]

 

保護した猫の一生に責任を持てそうにないのであれば、無理して保護をせず保護団体に通報して保護を依頼するようにしましょう。それだけでも立派な猫助けになります。

 

もしも捕獲に失敗してしまうと、その猫は人間や捕獲器に対する警戒心をよりいっそう強めてしまうことにもなりかねません。『トラップシャイ』というのだそうで、一度トラップシャイになると捕獲器での保護が困難になるため【絶対に失敗しない】ことも非常に重要です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。どうか人間本意ではなく猫ファーストな行動を選択されますことをお願い申し上げます。

 

 

※自分で保護する以外にも『里親になる』という選択肢もあります。ブログのサイドバーに里親と里子(飼い主を待っている猫)のマッチングサイト【ペットのおうち】のバナーを設置しています。(スマホの方は最下部に表示)興味のある方は一度見てみてください。

 

 

著者の体験談はこちら

www.kurotsubame.com