ミラーリングと猫
心理学において【ミラーリング】という言葉があるのをご存じでしょうか。
ミラーリングとは鏡(ミラー)からきており、目の前の相手の行動、話しかたから話すテンポなどを『真似する』ことで相手の警戒心を解いたり、親近感を抱かせるテクニックのひとつです。
これは人間が自分と似ているものに対して好感を抱きやすいという【類似性の法則】が深く関係しており、前述の相手の『行動』にとどまらず趣味や価値観、生活サイクルにわたる様々なシチュエーションにおいても同じことがいえる。
‥
‥
ですって。
素晴らしくないですか?
これでもうあの人ともあの人とも仲良くなり放題です。
具体的にどうやるのかというと
・相手が髪の毛を触るタイミングで自分も触る
・相手にうなずく癖があるなら自分もウンウンとうなずく
・相手が特定の色の服を好むなら、その色の服を着て会う
・語尾に「ざます」を付ける人ならそれに従う
・風が吹くと条件反射でおもしろい顔になってしまう人なら‥‥それに従う
ごめんなさい、
ふざけました。
学生時代に経験のある方もいると思いますが、やたら連れショ〇や連れウ〇を誘ってくる人っているものです。これは潜在意識下に眠る同調願望がミラーリングとして表面化している行動として説明がつきます。
トイレのタイミングまで協調性を強要される関係性に何を得るのかは、個人的には知るよしもありませんが。
社会生活においてこのミラーリングが活用されるのは主にコミュニケーションが重要な意味を持つ営業だったり恋愛である場合が多いようです。
営業成績をもっとよくしたい!あの人ともっと仲良くなりたい!という方は一度お試しあれ。
と、ここまでなぜ【ミラーリング】のお話を書いてきたかというと‥
このブログによく訪れて下さる方の中にはすでにお分かりの方もいるかもしれませんが、
「ぐでーん」「ぐでーん」
「あべあべ」「さては真似してるにゃ?」
「これでいいにゃか?」「ふん、まあにゃ」
それっぽい写真が撮れたからなのでありました。
残念ながら猫が好意のある相手に対してミラーリングをするという話は聞いたことがありません。
写真左の猫【だいず】は(推定)3~5歳で保護されて我が家に来るまで、猫がいる環境で暮らしたことがないのでは?と思わせるような一風変わった行動様式をもっていました。
毛繕いが下手で自分が舐めた部分が寝グセのように跳ね上がっていたり、鳴き声が「にゃ~」ではなく「ぬるるるるるら~~」(マジです)と巻き舌だったりしました。
それが写真右の猫【よもぎ】と接するうちにだんだん【よもぎ】に寄っていくではありませんか。
毛繕いが上手にできるようになり、巻き舌で鳴くことも少なくなってきました。はじめ新顔【だいず】に対して異物感をいだいていた【よもぎ】も今ではこころを開いて仲良く遊べるまでになりました。
これが見よう見まねの模倣だとするなら、あながち「猫にミラーリングをしても効果がない」と断言することはできないかもしれません。
以上、『ミラーリングと猫』の考察でした。
最後までお読みいただきありがとうございました!